夏に切り花を少しでも長く楽しむ方法
皆様、こんにちは!
最近は梅雨も終わり、暑さもさらに厳しくなり、本格的に夏を感じております。今年の夏は特に、とても厳しくなりそうです。熱中症に気をつけて日々過ごしていきましょう!
切り花にとっても、この暑さはとっても厳しいもの。そこで今回のブログでは、夏の切り花を少しでも長く楽しむ方法を、お花の選び方から自宅での管理のポイントまで、ご紹介いたします!
1.切花を長持ちさせるための花選び
1-1.夏におすすめのお花 アンスリウム
1-2.夏におすすめのお花 トルコキキョウ
1-3.夏におすすめのお花 ユリ
1-4.夏におすすめのお花 ネイティブプランツ
2.切り花のお手入れをする
3.花瓶を清潔に
4.花瓶の水を清潔に
5.花を置く場所に気を付ける
6.お花専用の栄養剤を使用する
7.霧吹きをかける
8.終わりに
1.切花を長持ちさせるための花選び
夏の季節には特に、長持ちしやすい花と、そうではない花が出てきてしまいます。そこでまずは、比較的長持ちしやすい花を紹介いたします!
1-1.夏におすすめのお花 アンスリウム
アンスリウムは熱帯地域で育つ花のため、とても日持ちが良い花です。鮮度の良いアンスリウムは、苞に艶や張りがあるため、選ぶ際は見比べて参考にしてみてください!また、形が個性的でトロピカルな雰囲気があるので見た目も夏にぴったりです。
1-2.夏におすすめのお花 トルコキキョウ
トルコキキョウは夏が旬の花です。そのため、夏でも比較的鼻持ちが良いのが特徴です。八重咲きのトルコキキョウはボリュームがあり、色のバリエーションも様々で華やかな印象を与えてくれます。
写真左上段:ユリ 大輪系の百合は迫力満点
1-3.夏におすすめのお花 ユリ
丈夫な花としてよく挙げられるのがユリです。こちらも夏が旬の花ということで、暑さに強いです。香りもよく、インパクトがあります。複数の蕾が付いているので、最後の蕾が咲き切るまで長く楽しむことができます。
また、夏の気温が高く湿気の多い環境では開花が早まるので、長く待つことなく花を咲かせてくれます。
1-4.夏におすすめのお花 ネイティブプランツ
写真中央:針刺しのピンクッションが名前の由来、ピンクッション
写真右上:プロテア
南アフリカやオーストラリアに生息するネイティブプランツは、長持ちすることに加え、そのままドライフラワーとして楽しむこともできます。
ネイティブプランツの中の切り花といえば、プロテア、ピンクッション、セルリア、リューカデンドロンなどが挙げられます。どれも見た目が個性的で、エキゾチックな雰囲気があります。
上記では、種類として持ちの良い花を紹介いたしました。当店でもよく取り扱っている花材ですので、ご来店の際にはぜひご覧になってください!
上述した内容に加えて花選びのポイントとして、新鮮な花を選ぶことも長持ちする花選びのポイントです。
仕入れたばかりの新鮮なお花は、もちろんその分長く楽しむことができます。
朝の比較的気温が落ち着いている時間帯に仕入れたばかりのお花を購入し、冷房の効いた涼しい自宅に持ち帰ることで、花が高温にさらされる時間を最小限に抑えることができます。
2.切り花のお手入れをする
切り花は気温が高いと、水の上がりが悪くなってしまうことがあります。
そこで、水換えの際にお手入れをしてあげると、綺麗に花を持たせやすくなります。
お手入れの仕方としては、
・不要な葉っぱを取り除く
・茎を切り直し、切り口を新鮮な状態にする
の二点がポイントです。
水換えの際にお花の状態をよく見てみるようにしてみてください。
花瓶の水に浸かる部分の葉っぱは、腐りやすく、細菌を増加させる原因となるので取り除いてしまいましょう。
萎れてしまったお花や枯れてた葉っぱは、他の健康な部分に負担をかけてしまいます。黒くなってきてしまった葉っぱや萎れてしまった花は、すぐに取り除くようにしましょう。
茎が黒くなってしまっているものは、水が上がっていかなくなってきてしまっている証拠なので、黒くない部分まで切りましょう。
また、茎にぬめりが出てくることがあります。茎のぬめりは細菌を増やす原因となりうるので、その場合も同様、切ってしまうか、よく洗ってぬめりを落とすようにしてください。
茎に異変がなくても、定期的に茎の切り直しをすることで、水の上がりがよくなりますので、意識してみてください。
お花の茎を切る際は、お花用の鋏を使うことも大切です。お花用の鋏は普通の鋏に比べて硬く一気に切ることができるため、茎の水を吸い上げる管を潰さずに切ることができます。
お手入れをすることで見た目もよく、水上がりもよくすることができます!
定期的に花の状態を観察し、適切なケアを行なってあげるようにしてみましょう。
3.花瓶を清潔に
夏は細菌やカビが繁殖しやすいため、花瓶の清潔さが特に重要です。
花瓶を使う前には、しっかりと洗浄し、消毒をしましょう。漂白剤を使う方法や、煮沸消毒を行うことで、効果的に花瓶を清潔に保つことができます。花瓶の素材に合わせて選択してみてください。
また、水換えの都度、花瓶を台所用洗剤で洗い、スポンジでしっかり擦ることがポイントです。もちろん、洗剤が残らないようにしっかりすすぐようにしましょう。
使い終わった花瓶も同様、洗ってしっかりと乾かしてから仕舞うようにしましょう。
4.花瓶の水を清潔に
夏はバクテリアが繁殖しやすく水が腐りやすいため、頻繁に水を替えることが重要です。できれば毎日、少なくとも2日に1回は新しい水に替え、花瓶の内側も洗浄しましょう。また、水に数滴の漂白剤やお酢を加えることで、細菌の繁殖を抑えることができます。
漂白剤、お酢の他に10円玉を使う方法もあります。
漂白剤は高い殺菌効果があるため、水の中に一滴入れてあげると水の腐敗を防いでくれます。入れすぎてしまうと切り花にダメージを与えてしまう原因となるので注意しましょう。
お酢も同様殺菌効果があります。こちらは、小さじ一杯以下を混ぜます。少なすぎても効果が無く、多すぎても切り花を傷めてしまうので、注意が必要です。
10円玉から微量の銅イオンが溶け出すことで、細菌の抑制効果があると言われています。1枚だけでは少ないので、10円玉を利用する場合は数枚入れるようにしましょう。
5.花を置く場所に気を付ける
切り花を置く場所も夏には特に注意が必要です。
気温が高い場所や、直射日光の当たる場所、蒸し暑い場所には注意です。
切り花は暑さで弱ってしまうことに加え、お水の中の細菌が繁殖しやすくなってしまいます。
涼しい場所に置くことで花に負担をかけずに置いておくことができます。
ここで注意して欲しいのがエアコンや扇風機の風です。エアコンや扇風機の風が直に当たってしまう場所は花を乾燥させ、早めに傷んでしまう原因となる可能性があるので避けてあげましょう。
6.お花専用の栄養剤を使用する
切り花を長持ちさせるために、お花の栄養剤、延命剤を利用してみましょう。
栄養剤がない場合は、家庭で簡単に作れる代替品を使用しても良いでしょう。
例えば、水に少量の砂糖と少量の漂白剤を加えることで、花に必要な栄養を加えることができます。砂糖や漂白剤を使う際に注意していただきたいポイントは、入れる量が多すぎると花を傷めたり、水を汚したりする原因となってしまうことです。少なすぎても効果がないので、お花や水の様子をよく見ながら、最適な量を調節してみてください。
7.霧吹きをかける
夏は気温が高く、花にとって厳しい環境なので、特別なケアが必要です。
例えば、花に軽く霧吹きで水をかけることで、涼しさと花弁表面から水分を提供することができ、乾燥を防ぐことができます。
ただし、花びらに直接水がかかりすぎると、傷んでしまうことがあるため、適度な量を心掛けましょう。
写真右上:鑑賞用ピンクバナナ 個性的で存在感のあるピンクバナナ
8.終わりに
今回のブログでは、夏の切り花を長持ちさせる方法をご紹介いたしました!
夏が旬のお花を選ぶこと、新鮮なお花を購入することといった花選びのポイントから、花のお手入れ、花瓶や水をとにかく清潔にすること、栄養を加えてみることといった一工夫の長持ちポイントまで。これだけ多く書いてしまうとポイントが多く面倒さを感じるかもしれませんが、切り花も生物のため、長く美しく楽しむためには、これだけの、またはこれ以上の気遣いが必要です。ぜひ皆様、切り花を長く美しく楽しむために、一手間かけてみてください!
夏の暑い日はまだまだ長く続きそうですが、皆様熱中症など、体調に気をつけてお過ごしください。