映画の中の花「CITIZENs~The Choice Not to Fight 戦わないという選択~ 」

皆様、こんにちは!(^^)! いつも弊社Blogをご覧いただきありがとうございます。
前回の社長のひとりごとブログでは、映画「Honey Roasted Chicken」のエピソードについてご投稿させていただきました。
  先月6/23慰霊の日に、沖縄県の沖縄県立博物館・美術館 講堂にて「CITIZENs~The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」のワールドプレミア上映が行われました。 ワールドプレミア上映には、先着200名様をご招待申し上げました。沖縄県内並びに本土からご来場いただきました皆様に心より御礼申し上げます。
  6/23は沖縄県が条例で定めた記念日で慰霊の日と言われています。 沖縄戦などで亡くなった戦没者を追悼し平和を願う日です。 この日の上映会では、「Honey Roasted Chicken」と「CITIZENs~ The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」2本の上映と舞台挨拶が行われました。 弊社アーティストチームも沖縄入りし、映画の中で使用された絵「桃源郷-Utopia」と今回初お披露目となる絵画「調和」の2作品の展示及び舞台挨拶をさせていただきました。
大変ありがたいことに 「CITIZENs~The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」のワールドプレミア上映 については、共同通信社様をはじめ、毎日新聞社様沖縄タイムス様など、約23のメディアに取り上げていただきました。
これから「CITIZENs~The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」は順次全国で上映予定となっております。 沖縄県でのワールドプレミア上映からスタートし、7月9日はロケ地のひとつでもある伊勢志摩では、パネル展や上映会が開催されました。
今後の各地上映情報に関しては決定次第、こちらのBlogでもご案内させていただけましたら幸いです。
 さて、こうして、沖縄県という地で日本初上映がスタートした「CITIZENs~ The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」ですが、「Honey Roasted Chicken」同様たくさんのエピソードトークがございます。
今回は、主に「CITIZENs~ The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」と 「Honey Roasted Chicken」の違いについて語りたいと思います。
今後は制作秘話やエピソードについてもお伝えしていきますので、引き続きお読みいただけましたら嬉しい限りでございます。

画像:6月23日慰霊の日、沖縄県立博物館・美術館 講堂でのワールドプレミア上映
200名無料招待 当日の会場の様子

1.前作 「Honey Roasted Chicken」の経験を踏まえて
2. 「Honey Roasted Chicken」 と 「CITIZENs~ The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」 の大きな違い

 「Honey Roasted Chicken」の中での花の役割とは、花が主張しすぎることなく、あくまで自然であるという点に注力して制作致しました。 戦地には存在しない花の丘でありながら、視覚的にメッセージを届けるという意味で、花の存在感と主張とのバランスに配慮しています。
  兵士が踏みつけて手に取った花、デルフィニウムは青という色の持つ視覚的効果を活用しました。 戦地で生きるか死ぬか…究極の精神状態のなか、花が咲いていることにも気づかず、踏みつけたことにより何気なく手にとった花をきっかけに、徐々に冷静さを取り戻していくという兵士の心情を引き出すために青という色を使用しました。
わすれな草は、英語では「Forget me not」という名前で、「私を忘れないで」という花言葉が示すように、銃の先には人がいて、銃口を突きつけた人の先には家族や友人愛する人がいる 、私たちを忘れないでというメッセージを込めています。
「Honey Roasted Chicken」の撮影は4月の中旬だったこともあり、八重桜の出荷時期でした。八重桜は、最も枝ぶりの良いものを10本程度使用し、約10m以上にわたる「戦地の花の丘」を創りだしたのです。
花には生産地、生産者、等級というものがあるのですが、弊社の作品や店頭に並ぶ花々は全て優良生産者様の最も等級の高い花を使用しています。
なぜ、 弊社では生産地、生産者、等級を重視するのか?それは三次産業である弊社が、花や植物を適性価格で仕入れることにより、生産者様に利益を還元できると考えるからです。等級の高い花は花1輪1輪が大きく、優良生産者様の花型はとても整っており立派なのです。繊細な花材も花の艶もよく一際美しく完成されています。花の持つ本質的な美しさに加えて、私たちアーティストによるデザインが加わることで、より美しく意味のあるものに形を変えてゆくのです。

画像: 「Honey Roasted Chicken」 オフィシャルポスター
この映画での花は、背景としての自然さを主軸としたデザインとなっています。

「Honey Roasted Chicken」は撮影時期が4月でしたが、「CITIZENs ~The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」 は10月。
切花は時期が異なると使用できる花が異なってきます。 季節も移り変わり、撮影地も山梨県から群馬県となり、施工規模も大幅に増えるため、この作品においては目先の課題を1つ1つ解決していく必要があったのです。
まず、私たちアーティストチームは「CITIZENs ~The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」に対する監督の思いを受けて、この作品に関しては「Honey Roasted Chicken」以上に慎重に花選びとデザイン起こしを行っていきました。
「Honey Roasted Chicken」の撮影を終えて、私の中で作品の振り返りの時間を取っていました。 施工クオリティや現場での段取り、花選びやデザインなど、戸外での撮影は環境要因に左右されることも多く、当日の天候や風向き、施工場所の日当たりなどを考慮すると作品の中での理想とするデザインと実際に使用できるものの差が生じてしまいます。カットの合間に霧吹きや水の補充をしても4月の晴天の下では花にとって過酷な状況だったのです。
「Honey Roasted Chicken」で体感した環境的な要因をどのようにクリアするか。 「CITIZENs~ The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」はこの課題をクリアするところから検証をすすめていきました。
環境要因は季節によっても異なるのですが、戸外撮影におけるリスク対策を行うため、合計3回のロケハンを行い、日当たりや風の流れ、施工面積と採寸の把握、カメラワークの確認などを丁寧に行っていったのです。

「Honey Roasted Chicken」 は背景としての花、「戦地の花の丘」を創りだすという1点に集中した作品でしたが、 「CITIZENs~ The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」 の中には、あらゆるシーンで花や植物、アートが登場します。
「Honey Roasted Chicken」と「CITIZENs~ The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」 は花や植物の総量が全く異なるのです。
会田正裕監督の「あらゆるシーンに花を!!」という情熱的な想いに全力でお応えしたい、という気持ちから、それぞれのシーンに相応しい花の演出を考案していったのです。
「CITIZENs~ The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」 で使用した花や植物の総量は2tロングワイドのトラック1台とハイエースハイルーフ・ロング1台に満タンになり、 結果として、この映画では切花の総量は2500本以上、鉢ものは大型観葉植物を含む100鉢を越えたのです。
各シーンごとに花や植物の演出を考える中で 美術演出に必要な「十分な花の仕入れ」これが急務となったのです。
「Honey Roasted Chicken」と「CITIZENs~ The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」 は 、日本から花とともにメッセージを放つということを踏まえ、日本で生産された花をメインに使用しています。撮影時期に日本では手に入らない花は一部輸入のものも揃えました。 輸入の花はアジア、アフリカ、ヨーロッパ、南米、オセアニアなど、世界中から花を集めることになりまいした。

画像:映画で使用した2tトラックいっぱいの花と植物たち
世界中から集めた2500本以上の花

「CITIZENs~ The Choice Not to Fight 戦わないという選択~」 の予告編はこちらのリンクよりご覧いただくことができます。
この作品にも 「Honey Roasted Chicken」 同様、一言では語りきれないエピソードが詰まっており、記事のボリュームがとても長くなってしまいそうなので、今回は2つの映画の違いについて記載してみました。
「Honey Roasted Chicken」 のビハインドストーリーでは、監督をはじめ、役者さんや制作陣のエピソードもお楽しみいただけます。こちらも合わせてご視聴いただけましたら幸いでございます。
次回のBlogでは、ロケハンのエピソードやロケ地である群馬県知事と前橋市長への表敬訪問の様子などについて書いていきたいと思います。
次回のBlogもお楽しみに♪